2014年11月

蜜朗の先祖について

コミックスの発売から1ヶ月が過ぎました。お手に取って下さった方々に感謝を申し上げます。
大変有難いことにご質問を頂いたきましたので、本日は回答についてお話させて頂きます。(申し訳ないことに少し長くなってしいます)

▼「ばら色の研究と花食らふきみ」の蜜朗はそもそもなんなのか?という質問について
よく吸血鬼?と聞かれるのですが、ごめんなさい、蜜朗は吸血鬼ではないのです。(薔薇食べる=吸血鬼については知らなかったので、今度調べてみます。)
あとがきで本当に簡単にしか触れられなかったので、コミックスの帯のQRコードで読める1枚漫画でそれについてポップに触れています。まだ公開期間中だと思うので、興味のある方は見て貰えたらいいなと思います。

▼100年位前の出来事(以下、魔の者→「魔男」、蜂須川の屋敷の当主→当主)
その昔、周囲から魔性と呼ばる男がいました。男でありながら妖しく艶やかその姿はまるで人ならざる者、魔の者のようでした。彼の魅力を恐れる者、彼の魅力に傷付いた者の愛情を、憎悪や畏怖に捻じ曲げる程に色っぽく罪深い男だったのです。
その正体は悪魔か、天使か、私としてはこの真実・彼の名称を明らかにする手立てはありませんでした。悪魔の証明が不可能な世界に住む我々なので、仕方のないことなのですが…でも人を惑わす為にこの世に落とされた生命体ということで間違いないと認識しています。人はそれを悪魔、或いは魔物と呼ぶのかもしれません。

先代の蜂須川の当主はこの「魔の者」と揶揄される男に魅入られ、あらゆる権力とヤンデレパワーを使い屋敷に無理矢理引きずり込み、なんとか屋敷の中に囲うことに成功しました。異国の血が入った金髪を靡かせる、俺様権力者のすることはやはり気合が入っていますね。
当主は「魔除け」として効果のあると言われる薔薇を屋敷中に咲かせ、脱走を防ぐことを思い付きました。ヤンデレ薔薇バリアーヤンデレ薔薇セコムです。これが効果覿面だったのか、それともその遊びに魔男が付き合ってあげることにしたのかはわかりませんが、それから不思議な攻防・駆け引きの戦争が始まります。
その薔薇を食べて減らしていくことにしたチャレンジャーな魔男。元々偏食だったのか、それともやはり異界の者なのか…。その姿を見た当主も負けじと更に薔薇を植え続けます。

そんなことを十何年と続けていたある日、当主が魔男の元を訪れなくなりました。どうやら屋敷にも帰ってきていないようです。屋敷の中はとっても静かで、蜂須川に仕えている黒江の者も沈んだ顔で家事仕事をこなしています。
ですが例え当主が帰ってこなくても、魔男には薔薇を食べるしかすることはありません。
「あいつは歳で足を悪くしているし、きっとどこかで一休みしているんだろう」
魔男だけが変わらず、何年経っても若々しく美しい姿を保っていても、それを喜ぶ当主がいなければ生きているのもつまりません。こんなことが続けば永い寿命が縮んでしまいます。
「薔薇を食べ終えて屋敷の外に出られたら、当主を迎えに行ってやろう」
食べきれない程たくさんありますが、実は大して苦ではありません。魔男を逃がすまいと当主が植え続けた薔薇は、深い愛情の味がしてとっても美味しいのです。
「さあ、今日も薔薇を食べよう」

だいたいこんな感じかな~と思います。
やがてこの魔男が蜂須川の者と子孫を残したのは、
もう一度当主の金髪を愛でたかったからなのかもしれません。

▼追記
魔男は先に男を亡くした孤独を憂い永久に続く予定だった命を縮め、蜂須川の娘と子孫を残して亡くなります。それが美しく若く見えるけれど寿命は標準という、今の子孫の生態に繋がります。
減らそうと思って食べ始めた薔薇。それを受け継いでしまった子孫が薔薇を好み、それによって生かされるようになり…やがて100年経ち、再び極上の薔薇を咲かす男が現れ、そして再び恋に墜ちてしまいました。ニヒルな結末なのかもしれません。

▼追記の追記
薔薇を食べる=吸血鬼って、萩尾望都先生なんですね…!
スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。